コミュニケーション記事 2010-05-21

57 「優先順位」


「あらっ、お母さん、久しぶりですね。
 いかがお過ごしですか?」

「はあ~い、相変わらずです」

「はあ、なるほど、相変わらずなんですね」

「男の子3人ですからね。バタバタしています」

(男の子3人だから、どうしてバタバタなのか?
  私には、よく分かりませんが??)

「じゃあ、相変わらず、バタバタしているわけですか」

「先生、毎日が戦争ですよ」

「おおおっ、そらりゃ、危険区域ですね」

実は、このお母さんの子供さん、
3人とも、全く落ち着きがなく、
学校からも、直接お母さんへ注意があったそうです。

「あっ、お母さん、私は15分ほど時間がありますが
少しだけ、お話しませんか?」

「はあい、いいですね」

こうして、以前から、私が経営している幼児教室の先生から
相談を受けていたこのお母さんと、
相当に意図的に、偶然を装って、
お話をすることに成功しました。

「お母さんは、相変わらずバタバタと、忙しいわけなんですね」

「は~い、朝から、食事の準備に、洗濯、掃除、
 子供たちの学校の準備、
 そりゃあ、もう、朝から毎日、戦争戦争!!!」

「そうですか、局地戦ですね。1日中じゃあ、ないですよね?」

「先生!!!  1日中、バタバタですよ」

「えっ!!!  1日中ですか・・・・。じゃ、全面戦争」

「男の子3人ですよ。先生!!!」

(この時点でも、どうして男の子3人だと、1日中バタバタなのか?
 よくわからない?? そりゃあ、多少は想像、理解できますが・・・・)

「お母さん、聞いてもいいですか?」

「はあ?」

「子供さんたち、学校から注意があったんですか?」

「はい。でも、内の子供たちは、学校の先生たちが言われるほどではない
 そう、思うんですがね」

(どうも、お母さんには、自分とこの子供たちの動き
 つまり、落ち着きがない、多動的ということに、自覚症状がないようです。
 なぜならば、毎日自宅内で、何年間も戦争、しかも全面戦争があっている
 わけですから、多少の、騒動、内乱があっても非常事態宣言には思えない!!!)

「お母さん、お母さんは、洗濯、掃除、食事の準備、子供たちを学校へ送り
  出す、これらのことを、全く同時に、全く一緒にされるわけですか?」

「は~い!!!!! だから忙しいのですよ」

「な~るほど!!!! んん!!!」

お母さんの頭の中の、タイムライン(時間の流れ)が
午前7時30分に
「洗濯、掃除、食事の準備、子供たちを学校へ送り出す」

これらのことが
午前7時30分に、同時に行われるようにセットしてあるようです。

(そりゃあ、誰が、どう考えても・・・・・?????
 不可能だとはいいませんがあ~・・・・・!!
 世の中、何でも有り、の世界ですから・・・・・)

「お母さん、お母さんは、洗濯、掃除、食事の準備、
 子供たちを学校へ送り出す、
 これらの中で、一番大切というか、
 一番最初にしなければいけないことは、何ですか?」

「えっ、そうですね。食事の準備かな」

「あっ、食事の準備ですね。その次は?」

「んん、それから、子供たちを学校へ送り出すことかなあ~」

「ふんふん、学校へ送り出した後は、何をしますか?」

「そうですね、洗濯かな。 掃除は洗濯機を回しながら出来ますからね」

「ふむふむ、成るほどですね。そうして、お母さんが、
 順序良く、効率よく、一つ一つをこなしていっている!!!
 そうできている自分を、イメージ、想像したら、どんな感じが
 しますか?」

「先生!!! 何だかすっきりして、気持ちいいです」

私たちにはよくあることです。

今日は、あれして、これして、そして、あれも、ああああ、忙しい!!!!

今年は、あれとこれと、あっ、それにあれも、目標達成しよう!!!!!

「そう、いいですね!!!
 それで、どれが、あなたにとっては、最優先事項ですか?」

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